【公開日】 2016年12月19日  【最終更新】 2017年06月05日

プロの写真を知らずに使ったことによる使用料の支払いって必要?

【この記事を読むのに必要な時間は約〈 5 分39秒 〉です。】

また面倒な話になってます・・・。

NAVERまとめに無断転載を抗議したら、衝撃的な回答が来た(旅するフォトグラファー有賀正博)

今回は「プロが撮影した使用料のかかる写真がNAVERまとめで使われていたことによる使用料の請求」の話なんですが、これって行き過ぎると「引用すらキケン」の状態になってしまう気がします。

引用と盗用(無断使用)の違い

著作権法上における引用の定義とは次のようになっています。

(引用)

第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

2 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。

引用元:公益社団法人著作権情報センター(CRIC)

つまり引用という範囲での他人の著作物の使用は一応認められているわけです。

まあ、この場合は「公正な慣行に合致する場合」かつ「引用の目的上正当な範囲」というややこしい条件が付いてきますが・・・。

具体的にはこちらのサイトに書いてある内容がわかりやすいと思います。

EC法務.com

「明瞭な区別」だとか「主従関係」に関しては引用タグ(blockquote)を使用したり、文章量のバランスを考えたりと普通にやっていることだと思いますが、「引用の必要性」や「引用の範囲」などは結構意見も分かれているようで面倒です。

私的には上記サイトで述べられているようにあまり深く考える必要はないと思います。

逆にこういった要件を満たさない場合は盗用(剽窃行為)などになってしまい、損害賠償請求や裁判沙汰になってしまうようなこともあり得るというわけです。

まとめサイトが集中砲火を浴びているのは「主従の関係」が明確でない=引用ではなく転載?ということが大きいのかなと個人的には思ってます。

画像は文章よりも扱いが難しい

まあ、今回はこっちがメインですね。

画像の場合、上記のように二次使用にも費用が発生したりするのに、掲載しているサイトが必ずしもそういった表記をしてくれていない場合があります

今回の場合は「引用ではなく無断転載」であるということで複数のキュレーションメディアに使用料を請求しているようです。

二次使用の範囲がどの程度かわかりかねますが。

まあ、先ほどの要件である「主従の関係」がここでも一番関わっている感じですね。

しかし挙げられているキュレーションメディアの場合、どうあがいても「引用としての利用」は出来ないような気がします。

そもそも本文がありませんし、画像の紹介というわけでもなさそうですから。

 

それにこの画像無断使用の問題は「ネットで完全な元記事にたどり着くのはなかなか難しい」という部分にも原因がありそうです

元のサイトにその旨を記述してあっても、今の時代「Instagram」だったり、「Pinterest」だったり、「Google検索」だったり、といくらでも元のサイトを参照することなく画像を参照することが出来てしまいます。

しかもネット上には「フリー素材」のサイトもあるのでごちゃまぜです。

その利便性がインターネットの良さであり、弱点でもあるというわけですね。

まとめ

確かにコンテンツの制作そのものには結構な手間がかかっているわけですが、正直こういった問題が過熱しすぎるのもあまり好ましいものではないです。

少なくとも「コンテンツを紹介してやっている」と思ったことはありませんが、使われる側からするとそんな感じなんでしょうか。

正直そういった話なのであれば、今後はあまり他のサイトを画像つきで紹介しないほうがよさそうです。

余計な問題に巻き込まれたくないですから。

 

WELQ問題以降、クラウドソーシングからは一時的に距離を置いていますが、こういった意見があまりにも目立つのであれば、他者に依頼して記事を書いてもらうというサイトの運営の方向性も一部考え直さなきゃならないかなと思っています。

基本的に著作権侵害かどうかは裁判所が提示された証拠をもとに判断することになるので一概に言えるものではないですが、今回の請求への対応を見るとキュレーションメディアは負ける可能性が高いと考えたのでしょう。それとも単に裁判費用より請求額が安いから払っただけなのか・・・?

少なくとも「引用か盗用か?」を著作権者側も利用者側もあまり自分勝手に判断すると最終的には「自粛」によって表現の自由が侵害される可能性があることも考慮すべきなのではないかな、と思います。

 

それに正直、今の状態に法律が追いついていないとも思うので、「引用」の定義について、裁判所にもう一度明確に判断していただけることを心待ちにしておこうと思います。

でないと安心して記事が書けないですからね。



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ほんと参った

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