【公開日】 2017年08月02日 

科学の信頼を壊すのは「お金を払って結果を買うこと」

【この記事を読むのに必要な時間は約〈 5 分4秒 〉です。】

ちょっとこちらの記事をご覧ください。

トイレの後に洗った手を簡単に乾かせるハンドドライヤーは、公共機関などのトイレに設置されていますが、手を十分に洗わないと手に付いた雑菌がハンドドライヤーを介して空気中に拡散し、他の利用者に迷惑がかかる可能性があります。最新の研究により、ダイソン製ハンドドライヤーは、ペーパータオルに比べてなんと1300倍ものウイルスを空気中に放出していることが判明しています。

ダイソンのハンドドライヤーなどはペーパータオル使用時の1300倍もウイルスを放出してしまっていることが研究で判明(Gigazine)

この記事の内容を見れば企業がスポンサーとなって行われている実験・検証がいかに信用出来ないものかがわかると思います。といってもダイソンが信用できないという話ではないですよ?

詳しくは読み進めていただくとわかります。

何が問題なのか?

この実験の問題点は「ハンドドライヤーは衛生的に問題である」という結論を最初から用意している、という点です。

ペーパータオル産業が4年を費やした本調査方法は、過度に圧縮した高濃度ウィルスを、手袋をした状態の手に吹きかけ、その後手洗いをせずジェット ハンド タオルを使用するという非現実的かつ疑問が残る条件にて実施されています。

ダイソンのハンドドライヤーなどはペーパータオル使用時の1300倍もウイルスを放出してしまっていることが研究で判明(Gigazine)

この文章ではっきりと明示されていますが、ダイソンのようなハンドドライヤーメーカーと競合関係にあるペーパータオル産業が行っている調査だと読者が読む前に知ることができれば、少なくともこの調査結果を疑問視する人が出てくるはずです。

そして高濃度に圧縮したウイルスを吹き付けた上で手を洗わずにハンドドライヤーを使ったら、吹き出した風に乗ってウイルスがばらまかれるのは当たり前です。

こんな非現実的な条件を前提に実験したらそりゃあ当たり前に望んだ結果を得られますよね?こういう行為が科学に信頼を失墜させるわけです。



実験ってなんのためにやるの?

実験とは本来「正しいこと=客観的事実を導き出す」ために行うものです。

最近は「自分の主張を裏付けするために都合の良い結果が出るように操作する」という行為が蔓延っているように思いますが、本来は「こうなるだろう」というある程度の目安を立てた上で公平・公正な状況下で行うべきものです。

その実験の結果、本来求めていたものと違う結果が出たとしてもその結果は厳粛に受け止めるべきです。もちろん結果を公表するかどうかは実験の主体となる企業や研究施設な判断次第だとおもいますが・・・。

少なくともお金を出して望む結果を捏造していいという話ではありません。

文系・理系にかかわらず蔓延している「結果の捏造」

最近の実験・調査・検証など様々な結果をみればわかると思いますが、とにかく表面上の都合のいい結果ばかりを求めて「公正に行われたものかどうか」が二の次になってしまっているように思いませんか?

内閣支持率・商品の宣伝・ステルスマーケティングなど、実態と乖離したものがさも当たり前のように「事実」として喧伝される世の中、ポストトゥルース時代といえばそれまでですが、ちょっとおかしくはないでしょうか。

本人の選択だけの話であれば「自己責任」で済む話ですが、これが社会的により大きな影響を与えるという話であれば流石に看過したら駄目ですよね?

本来、規制とは「社会にとっての害悪となる行為」を取り締まるべきものだったはずなのですが、最近では自分たちに都合の悪いものを取り締まるための「便利なツール」に成り下がってしまっているように思います。

この点をもう少し真剣に考えないと「言ったもん勝ち」となってオオカミ少年でも許される世の中になっちゃいそうですね・・・。

解決方法は?

こういった問題の場合、表現の自由との兼ね合いもあるのでなかなか難しいとは思いますが、「都合のいい真実」を取り締まるための規制の強化と個々の読者のメディアリテラシーを伸ばすことは最低限必要だと思います。

 

問題は「都合のいい真実」だけを見続けることが自分にとって都合がいい場合もあるということですね。自分が「騙されたくない」と思わなければメディアリテラシーは伸びませんから。

嫌な現実より優しい嘘、これを現実世界に望む限りは改善は難しいでしょうね。せめてゲームやマンガ、ドラマなどの仮想世界の中にしか思い通りの世界は無いことを認識させることができれば少しはマシになるのですが・・・。



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ほんと参った

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